2019年11月26日火曜日

第9回講座の実施

11月22日(金)に第9回講座を実施しました。概要は以下の通りです。

昭和電工 見学
・昭和電工
 ・日本電気工業と昭和肥料の合併により設立され
  社名は両社の組み合わせ
 ・石油化学、化学品、カーボン、セラミックス、
  アルミニウム各種製品、 ハードディスク
  メディア、エレクトロニクス材料など多様な
  個性派製品を幅広い産業分野に提供する
  化学メーカー
・扇町事務所:平成11年国登録有形文化財に登録
  映画・ドラマで使用
・アンモニア、苛性ソーダ、高純度次亜塩素酸ソーダ等の
  工業製品、窒素、水素及びアルゴン等の産業用ガスを幅広い分野、民生用に提供
・情報電子材料製造工程に使用される高純度ガス及び装置の表面処理を提供
・食品添加物、化粧品原料、医薬・農薬中間体、機能性高分子、高速液体クロマト
  グラフィー用カラムなど、様々な領域で最先端かつユニークな技術・製品を提供
・使用済みプラスチックのケミカルリサイクルを日本最大規模で事業化、推進
・ケミカルリサイクル
 ・破砕成形:使用済プラスチックを破砕機で破砕し異物除去後、減容成型品に加工
 ・ガス化:ケミカルリサイクルプラントでガス化
 ・アンモニア製造:合成ガスから水素を取り出し、アンモニアを合成
 ・安全、安心、安定供給:物流・販売ネットワークを通じアンモニアを供給
・ゼロエミッション型リサイクル
 ・低温ガス炉⇒金属・ガラス:金属リサイクルに
 ・高温ガス炉⇒スラグ:路盤材に
 ・ガス洗浄設備⇒塩:ソーダー原料に
 ・脱硫設備⇒硫黄:硫黄誘導品に
 ・工程中に発生した蒸気・温水⇒工場内で有効利用

ダスキン 見学
・「ダスキン」は英語の「ダスト」と日本語の
 「雑巾」の合成語
・レンタルシステム:1日約95万枚のモップ、
 マットを定期的に届け、回収後、洗浄し届ける。
・ダスキンのモップの秘密:
  ・カビ・ダニ・細菌を包み込む
  ・フサフサのバイルが奥の奥まで届く
  ・抗菌・防カビで衛生的
・汚れたモップがキレイになるまで
 ①入荷・仕分け:使用済みを洗濯しやすいように種類・色
     サイズ別に分類
 ②洗浄:大型洗濯機で洗浄・すすぎ・脱水し吸着剤をつける
      汚れた水⇒・フィルターにかけ大きなゴミを取り除く
           ・薬品を使って汚れと水を分離
           ・ろ過してキレイな水へ
 ③乾燥:洗い終わったモップが洗濯機に運ばれ温風で乾燥
    乾燥機が排出する CO2 ⇒・モップを効率よく乾かす
                ・乾燥機などでCO2排出を削減
 ④仕上げ:
   ・ブラッシングマシン:乾燥したモップの毛を整える
   ・X線検査機:異物が入っていないか確認
   ・金属検出機:小さな金属破片等が入っていないか検査
   ・袋づめ:種類ごとに異なる袋に入れる
    商品として使えなくなったモップ⇒・産業用モップとして生まれ変わる
                ・セメント工場の燃料の一部として有効利用
 ⑤保管・ピッキング・出荷:仕上がったモップは保管され、注文数に応じて出荷
・安全・安心への取組み
 ・環境に優しい洗剤:PRTR対象物質を一切使用していない。
 ・有機溶剤を使用せずマット修理:有機溶剤を使用セせずにマットのゴム部分の
  破損を復元
 ・低公害車で環境に配慮:運送に低公害車を使用
・実験
 ①モップ性能実験、②廃水処理実験
・オーダーメイドマット:ICチップに顧客情報、過去の履歴、工程を記憶

  

2019年11月11日月曜日

第8回講座の実施

11月8日(金)に第8回講座を実施しました。概要は以下の通りです。

巡視船 乗船
概要
 ・川崎湾には7つの島、16の運河がある。
 ・京浜運河でのノルウェー船のタンカー事故
  (1962年)の後、船舶監視信号を設置
  T:鶴見方面、O:出港、I:入港、
  K:川崎港方面、X:全て禁止
 ・東扇島防波堤(全長:3340m、岸からの距離:
  600m)
 ・沖にJXTG扇島東シーバース(水深 26m、31.5万トンを係留)
   ペルシャ湾からの原油を受け入れ、陸地へ海底パイプラインで送流
 ・水江町と東扇島の間に新たな橋の建設を予定
ルート
 船客待合所⇒千鳥運河⇒塩浜運河⇒京浜運河⇒横浜との境界地点でUターン⇒
 70メートル水路⇒東扇島防波堤内の川崎港⇒羽田空港滑走路付近でUターン⇒
 京浜運河⇒塩浜運河⇒千鳥運河⇒船客待合所
主な見学地点
 東亜石油京浜製油所、川崎臨港倉庫、川崎ゼロ・エミッション工業団地
 川崎バイオマス発電所、川崎天然ガス発電所、東日本旅客鉄道発電所、日清製粉
 昭和シェル石油、扇島太陽光発電所、扇島風力発電所、JFEスチール東日本製鉄所
 川崎港コンテナターミナル、川崎マリエン、最後の埋立地、東扇島東公園
 羽田空港第四滑走路:2500m、埋め立て部分+くい打ち桟橋部分
 (多摩川河口部の水流を妨げない)
感想
 週の初めの天気予報では雨でしたが、幸いにも雨は降らず、ぼんやりと富士山を
 見る事ができ、波が無い静かな海上から川崎の工場群、羽田の第四滑走路を
 楽しむことができました。船客待合所付近からは、評判の工場夜景の工場を
 明るい時間に見る事が出来ました。

入江崎水処理センター 見学
概要
 ・臨海部を除く川崎区全域と幸区・中原区の一部の
  区間(約2,009ha)の下水処理施設
 ・東京湾の水環境の改善を目的とした高度処理や、
  省エネルギー対策、再生可能エネルギー及び
  資源の有効利用などの環境技術を取り入れた施設
・高度処理のしくみ
 ・最初沈殿池:小さなごみを沈殿させる。
   沈殿したごみは入江崎総合スラッジセンターへ
   送られる。
 ・反応タンク
  ・嫌気タンク:微生物が下水中の有機物(汚れ)を体内に取り込む。
  ・無酸素タンク:脱窒菌が硝酸性窒素の中の酸素を利用して有機物を分解する。
  ・好気タンク:水中に空気を送り込み微生物を活性にする。
 ・最終沈殿池:きれいになった上澄み水を塩素により消毒し東京湾へ放流する。
・省エネルギー対策
 ・軸浮上式ターボブロワ:発熱量が少なく冷却水を必要としないブロワ
 ・高効率散気装置:微細な気泡で効率よく空気を供給できる散気装置
・再生可能エネルギーの有効利用
 ・小水力発電・太陽光発電:最終沈殿池からの放流水路で落差を利用した
  小水力発電
・資源の有効利用
 ・再生水を場内のトイレ、バス営業所、川崎ゼロ・エミッション工業団地で利用
・水処理センターで活躍する微生物:ボルティセラ、リトノータス、トコフィリア、
  ロタリア、エピスティリス、レパデラ、アスピディスカ、マクロビオツス、
  アルセラ、カエトノツス
感想
 顕微鏡で微生物が有機物を食べている様子を見る事ができました。
 案内の方の丁寧な説明により水処理センターの重要性を理解できました。