2019年11月11日月曜日

第8回講座の実施

11月8日(金)に第8回講座を実施しました。概要は以下の通りです。

巡視船 乗船
概要
 ・川崎湾には7つの島、16の運河がある。
 ・京浜運河でのノルウェー船のタンカー事故
  (1962年)の後、船舶監視信号を設置
  T:鶴見方面、O:出港、I:入港、
  K:川崎港方面、X:全て禁止
 ・東扇島防波堤(全長:3340m、岸からの距離:
  600m)
 ・沖にJXTG扇島東シーバース(水深 26m、31.5万トンを係留)
   ペルシャ湾からの原油を受け入れ、陸地へ海底パイプラインで送流
 ・水江町と東扇島の間に新たな橋の建設を予定
ルート
 船客待合所⇒千鳥運河⇒塩浜運河⇒京浜運河⇒横浜との境界地点でUターン⇒
 70メートル水路⇒東扇島防波堤内の川崎港⇒羽田空港滑走路付近でUターン⇒
 京浜運河⇒塩浜運河⇒千鳥運河⇒船客待合所
主な見学地点
 東亜石油京浜製油所、川崎臨港倉庫、川崎ゼロ・エミッション工業団地
 川崎バイオマス発電所、川崎天然ガス発電所、東日本旅客鉄道発電所、日清製粉
 昭和シェル石油、扇島太陽光発電所、扇島風力発電所、JFEスチール東日本製鉄所
 川崎港コンテナターミナル、川崎マリエン、最後の埋立地、東扇島東公園
 羽田空港第四滑走路:2500m、埋め立て部分+くい打ち桟橋部分
 (多摩川河口部の水流を妨げない)
感想
 週の初めの天気予報では雨でしたが、幸いにも雨は降らず、ぼんやりと富士山を
 見る事ができ、波が無い静かな海上から川崎の工場群、羽田の第四滑走路を
 楽しむことができました。船客待合所付近からは、評判の工場夜景の工場を
 明るい時間に見る事が出来ました。

入江崎水処理センター 見学
概要
 ・臨海部を除く川崎区全域と幸区・中原区の一部の
  区間(約2,009ha)の下水処理施設
 ・東京湾の水環境の改善を目的とした高度処理や、
  省エネルギー対策、再生可能エネルギー及び
  資源の有効利用などの環境技術を取り入れた施設
・高度処理のしくみ
 ・最初沈殿池:小さなごみを沈殿させる。
   沈殿したごみは入江崎総合スラッジセンターへ
   送られる。
 ・反応タンク
  ・嫌気タンク:微生物が下水中の有機物(汚れ)を体内に取り込む。
  ・無酸素タンク:脱窒菌が硝酸性窒素の中の酸素を利用して有機物を分解する。
  ・好気タンク:水中に空気を送り込み微生物を活性にする。
 ・最終沈殿池:きれいになった上澄み水を塩素により消毒し東京湾へ放流する。
・省エネルギー対策
 ・軸浮上式ターボブロワ:発熱量が少なく冷却水を必要としないブロワ
 ・高効率散気装置:微細な気泡で効率よく空気を供給できる散気装置
・再生可能エネルギーの有効利用
 ・小水力発電・太陽光発電:最終沈殿池からの放流水路で落差を利用した
  小水力発電
・資源の有効利用
 ・再生水を場内のトイレ、バス営業所、川崎ゼロ・エミッション工業団地で利用
・水処理センターで活躍する微生物:ボルティセラ、リトノータス、トコフィリア、
  ロタリア、エピスティリス、レパデラ、アスピディスカ、マクロビオツス、
  アルセラ、カエトノツス
感想
 顕微鏡で微生物が有機物を食べている様子を見る事ができました。
 案内の方の丁寧な説明により水処理センターの重要性を理解できました。